膝関節が不安定になり、関節全体がダメージを受ける病気

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困っている犬

前十字靭帯損傷 ぜんじゅうじじんたいそんしょう
ってなに?

どんな
病気?
膝関節が不安定になり、関節全体がダメージを受ける病気。
前十字靭帯とは、 大腿骨 だいたいこつ (太ももの骨)と 脛骨 けいこつ (すねの骨)をつなぐ靭帯のひとつで、ひざの関節を支える役割があります。この靭帯が、ゆるむ、徐々に切れる(部分断裂)、完全に切れる(完全断裂)といった損傷を受けると、膝関節がグラグラと不安定になって歩きにくくなります。

主な
症状

  • 歩くたびにひざがカクッカクッと落ちる
  • 後ろ足を引きずって歩く
  • 動き出すときに体がこわばる
  • 体重をかけないようにケンケンして歩く
  • 後ろ足を地面につけず上げて歩く など

初期は1~2日で症状が出なくなることも

前十字靭帯損傷では、歩き方に異変があらわれます。ただ、損傷の度合いによって数日で症状が見られなくなることも。損傷が進行すると、再び症状が出ては消えてを繰り返しながら悪化していく傾向があります。

発症しやすい年齢
1~2才の若い犬にも起こることがあるなど、どの年齢でも発症する病気です。ただ、6~7才を過ぎた中年期以降の犬に起こることが多いです。

足を引きずる犬

主な
原因

1.靭帯自体がもろくなり繊維状の靭帯が少しずつ損傷していく
靭帯は繊維の束のような構造のため、一気に切れるというより、少しずつゆるんだり、断裂したりします。靭帯自体がもろくなる理由は、わかっていません。
2.交通事故などのケガで急激に強い力が加わって切れる
強い力がかかる交通事故などでは、正常な靭帯が完全断裂することも。ただ、ケガが原因とされても、そもそも靭帯自体がもろくなっていたケースも多いです。

検査

座り方や歩き方を見る視診、ひざの腫れや動きを確認する触診を行います。ほかにも関節の軟骨や脂肪の状態を確認したり、関節炎を引き起こすほかの病気の可能性を確かめたりして、総合的に診断していきます。

足を引きずる犬

治療と
予防

外科手術で膝関節の動きを安定させるのが一般的

金属のプレートで脛骨の形を矯正するTPLO法や、人工靭帯を使うFlo法などがあります。一方、持病や高齢などの理由で全身麻酔が難しい場合は、内科療法を選択することも。運動の制限、鎮痛剤の使用、サプリメントの投与、体重管理などで対応します。
体重の増加は、靭帯に負担をかけるため、適正体重をキープするように心がけましょう。また、「滑る」動作も膝関節への負担になります。滑りやすい床にはカーペットを敷くなどするとひざへの負担軽減につながりおすすめです。

足を引きずる犬

発行元:アニコム損害保険株式会社

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